中医学で考える女性の五臓と生理機能|漢方相談 杏鈴堂薬局

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中医学で考える女性の五臓と生理機能

月経周期が順調で妊娠しやすい体つくりのためには、体のエネルギーである「気」や質の良い卵胞を育て子宮内膜を厚くする「血」が充実していて巡りも良く、さらに五臓[肝 .心.脾.肺.腎(西洋医学の臓器とは異なります)]の働きが整っていることが大切です。

加齢や生活習慣などにより腎の働きが低下してくると、妊娠しにくく、また妊娠しても流産しやすくなるので腎の力を補う「補腎薬」がとても重要です。

五臓のはたらき

【腎】 子宮.卵巣の力

「腎は生殖をつかさどる」といわれ、「腎の陰陽(衝任)の充実は妊娠の基礎」であります。不妊症の人は、殆ど腎の陰陽両虚になっている場合が多く、補腎を考えます。腎陽虚タイプは温める作用が低下して、身体や子宮を温陽できないため、冷えによる不妊が起こりやすいのです。腎陰虚タイプは、病気による消耗、不摂生などの原因で、肝腎の陰虚を引き起こす可能性があります。精血が不足し、陰虚火旺の傾向が強くなると、虚熱が子宮に潜伏し不妊となります。

【肝】 疏泄をつかさどる

(気血のめぐりをコントロールする)

肝鬱不妊は、肝血の不足、あるいはストレスなどの情緒失調で肝の疏泄機能が乱れ、肝気鬱結を招き、気血の流れも影響され、妊娠しにくくなることがあります。

不妊を苦にすることや、治療が長期化することが、精神的または経済的負担となり、肝気鬱結をより加重させる原因になります。その場合には疎肝理気の方法を併用すると、効果を高めることが出来ます。高プロラクチン血症などがこれに相当します。

【脾】 運化をつかさどり、統血を主る

(気血を作り出す)

痰湿(水分代謝や脂質代謝が乱れていること)は粘滞の性質を持ち、子宮あるいは周囲の組織を塞ぎ、気血の流れを悪くさせ、不妊になります。排卵しにくい肥満体質がこれに相当します。

脾は食物を消化吸収して、気血を作り出す働きをしています。

脾の働きが悪いと月経血が充分作られないだけでなく、気血不足によって体全体の機能が低下し、月経不順や不妊の原因となります。また痰湿という老廃物がたまりやすくなり排卵障害などを引き起こす可能性もあります。

【 女性の体は7の倍数で変化する 】

女性の年齢と妊娠のしやすさ

中国の古典「皇帝内経」に「女性の体は7の倍数で変化する」という記載があります。14歳(7×2)頃に初潮を迎え、21歳(7×3)頃から腎気が充実して妊娠しやすくなり、28歳(7×4)の頃に生殖能力はピークを迎えます。そして35歳(7×5)頃から衰え始め49歳(7×7)頃に閉経を迎えます。21~35歳頃が最も妊娠しやすい時期になります。その後腎の力は弱くなりますが、補腎薬により子宮と卵巣の働きを高めて妊娠しやすい身体作りをすることが出来ます。

女性の身体の変化と妊娠適齢期
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